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SC-GN01(ゲーミングネックスピーカー)の話

Panasonicから発売された4Chサラウンドゲーミングネックスピーカー

 

SQUARE ENIXの大人気オンラインRPG FF14のサウンドディレクター祖堅さん監修のスピーカーだ。

 

特徴としては

・定価22880円(税込み)

・有線(3m)

・3.0USB接続

・AUXアナログ有線接続(USBからの給電が必要)

・PC PS4/5 Xbox Switchに対応

・マイク内蔵(マイクミュートボタン有り・音質に期待してはいけない)

・モード変更(RPG/FPS/Voice/Music/Cinema/Stereo)

・前後スピーカー音量バランス変更

・通話音声調整

・電源ON時の音のONOFF

・ChatモードとGameモードのスピーカーを搭載していてDiscord等のVCとゲームの音声を分けて音量調整が可能(PC)


使用して1週間の時点でのレビュー。

まず購入の経緯はヘッドセットによる耳の圧迫感や蒸れの解消・ヘッドセットを付けてボイスチャットをすると気づかない内に自分の声がデカくなるのを抑えたい・周囲の音も聞きながら音楽やゲームを楽しみたい。というところだ。

発売直後(2021/10/22)に半導体不足となり生産数は少なく祖堅さん監修ということもありすぐに売り切れとなったが、半年経過した現在ようやく市場に出回り始めた。

ネットでレビューを見るとFF14での使用では大好評のようだった。しかし筆者はFPSのランクマッチ(Apexダイヤ帯)を嗜むので音の定位が非常に気になる。

FPSでのレビューを探すもあるにはあるが詳しい情報は無く、足音の方向・味方との区別・ボイスチャットの聞きやすさ・遅延(有線なのでコレは無いと思うが)が許容出来るレベルなのか自分で体感しなければわからない為使用感をレビューしていく。(人柱)


FPSでの使用感

ここが今回の肝。

FPSで超重要な足音や銃声の定位。まずは↓の動画で確認してみた。

この動画では正直驚いた。はっきりと足音がどこから聞こえてくるのかがわかる!

目を閉じて相手が真正面に来た時に目を開けるという方法を取ったがドンピシャで目を開ける事ができる。目を閉じている間もどの辺を走っているのかが想像できた。ただし元々上下の定位は掴みにくいという事もあり地形を把握していなければ上下の定位は聞き分けが難しいかもしれない。逆に言えば地形を把握していれば上下の定位も聞き取れた。

実際のプレイでも問題無く、姿が見えていない接近してくる相手はもちろん戦闘中建物下の見えていない敵が後ろに回って壁を登ってくるという場面でも対応できた。まさか耳を塞がずにここまで定位を聞き取れるとは驚いた。(当たり前だがサラウンド付き高性能ヘッドホンやイヤホンより鮮明にわかる訳では無い。)

遅延に関しても全く感じなかった。

ゲーム内のVCも(聞き専)ハッキリと聞こえゲーム音を邪魔していなかった。

しかし通話相手にはノイズキャンセルが優秀なDiscordをしながらApexをした場合でもどうしても銃声だけは拾ってしまうようだ。それをVC相手が許容出来るかどうかだった。※自分の環境ではDiscord内の入力感度を49dB程度に調整したら声は拾うが銃声はほぼ拾わなくなった。内蔵マイクは期待していなかったが案の定ガビガビ音質だった。別途マイクを用意するのを推奨する。

結果少なくともランクマッチで使ってもイラつく事もなく使用出来ている。


音楽での使用感

音楽もかなり聴きます。ロック・メタル・ポップ・テクノ・ボカロ・クラシックetc雑食中の雑食です。

ただし音にものすごい拘りがある訳ではなく人並みです。過去使ったヘッドホンでも最高で3万円くらいの物です。そもそもガチガチのオーディオマニアが理由もなくコレを選ぶ事は無いと思う。

そんな人間が今回のネックスピーカーを使って感じたのは【意外と良い】という事。音質自体も良く(祖堅さんが監修してるだけあって)一般人が聴いて「低音が出てない」だとか「高音がシャリシャリしてる」とか言う感想は出て来ない。

爆音にしても音が割れる事も無かった。(爆音による振動が鎖骨を伝わりなんとも心地よい)ちなみに当たり前ですが音漏れはします。周りには装着してる本人よりは小さく聴こえる程度。Musicモードで聴いてみたがマイルドになり過ぎた(音が響かない)ように感じたのでFPSモードにしたところ重低音が強調されこちらが好みだった。曲種によって最適なモードが違うかもしれない。(Cinemaモードだと広い空間で音が響くような感じ)


ELDEN RINGでの使用感

正直驚きました。臨場感がスゴイ。全然気にしていなかったモブの小さなうめき声までリアルに聞こえてきて没入感が上がります。雨の音や風の音が現実の音と混同してどっちかわからなくなります。

元々環境音に拘っているFF14に合わせて共同開発してるだけあって同じ様に拘りが感じられるELDEN RINGでも効果抜群。


AUX接続

AUXでの接続も対応している。AUX4極ケーブルも付属している。ただしUSBからの給電が必要なのでUSBとAUXの2ケーブルとなる。

例:本体→PCのUSB + 本体→PS4コントローラーのAUX これでPS4から音を出す事も可能。しかしこの方法はあくまでも【音を出す】ので音質は下がります。イコライザーやサラウンドも無いので余程の理由が無い限りはUSB3.0で接続した方が良い。

試しにUSB3.0のPCの音とPS4のAUXの音を混ぜられるかやってみたがAUXを接続した時点で優先されてPS4の音しか出なかった。


総評

やはり耳を塞がずに不快感無く音が聴けるのがこのネックスピーカーの良いところ。数時間付けたまま使用したが今のところヘッドホンほど疲れる事は無かった。もし疲れたとしても置いて普通のスピーカーとして使用しても全く問題ない。席を立つ時もサッと取ってその辺に置いたりフックに引っ掛けてもよい。外す際サイドのボタンは慣れないうちは誤操作しやすい。

今のところゲーミング用のネックスピーカーとしては唯一無二。(有線なので遅延が無い)ゲーミング用と謳ってはいるが動画視聴・音楽・映画にも全く問題なく使える。注意点はスピーカーなのでVCの際にスピーカー音を拾ってしまう事。内臓のマイク以外を使うという手もあるがマイクの感度調整は必要で良い具合の感度を探すのは難しい。

VCを使わない、又はこのネックスピーカーでしか出来ない事をする分には満足度は高くオススメ。

個人的にはメインスピーカーとして十分の性能でした。2万円台のスピーカーとしてはクオリティが高いと感じます。

 

※たまに見るネガティブレビューで「安物のスピーカーの音でがっかりした」というのは説明書を読んでいないと思われる。初期設定ではChatモードになっていてイコライザーも適用されていない、USB2.0で繋いでもダメです。

 

※使用から3ヶ月、暑さからか裏面の滑り止めゴムが1箇所取れた。異常気象の暑さだからこれは仕方ないだろう。しかし、時折バチバチといった電気が走るようなノイズが鳴る現象が起き始めた。極稀で再現性がわからない。鳴り始めると連続で鳴り始める。毎日使っていて基本的な性能には満足しているので経過を観る事にする。

22/9/7バチバチノイズ音について追記 USBハブを通しているせいかもしれないのでハブから外しデスクトップ本体のUSB3.0に挿し直した。今のところノイズは鳴ってない。

※22/10/18追記 やはり極稀にバチバチと鳴る